不動産の広告費についてある程度詳しく書きます。
2014年4月11日
不動産の広告費は他業種と比べかなり高いかと思います。
不動産自体が高額なためにそれにつられて広告費も高いです。
不動産の広告にも種類が色々とあります。どういうのがあるかというと
・SUUMO
・HOME’S
・at home
・オウチーノ
・ヤフー不動産
・E-LIFE
・自社HP
・チラシ
・合同チラシ
・現地販売
・ステ看
・紹介
上記に書いた内容が大体メインの広告になります。
全部やったことはありますし、現在も何個か使っています。その上全部自腹で払ったことがあります。
この
「自腹で払った」
という事が広告についてかなり詳しくなったきっかけです。
不動産屋の視点からある程度詳しく書きてみようと思います。
◇SUUMO
昔から業界にいる人にとっては「住宅情報」と言ったほうが聞き覚える感じですね。
ネットが発達する前までは駅の構内に無料の不動産の本が置いてありました。
なので「SUUMO」は10年前位には名前もなかったんですよね。
現在は1番の人気サイトになっております。
コマーシャルのお金のかけ方やリクルート社の広告ノウハウなど、他の媒体ではどうしても
勝つことのできないパワーを持っています。
なので他の広告媒体と比べてダントツに高いです笑。
SUUMOのHPをどこみても
「広告掲載料金は~~~~円です」
と書いていませんしね。
一般の方が見たらびっくりしてしまうと思います。
また私たちの立場からすると載せたからと言って問い合わせが来るとはかぎりません。
ちょっとお金かかるプランで1か月契約するとすぐに??万円なくなります、、、、、怖い笑。
問い合わせが来ない時はただお金なくなるだけです。
お金かかりますがこれ以上の強い媒体もないのでそれなりに付き合っていくしかない、
というのが私達から見た「SUUMO」になります。
◇HOME’S
ですが、確か不動産ポータルサイトの先駆けだったような気がします。
ネットに詳しい人たちが集まって立ち上げたサイトですね。
SUUMOと並んでHOME’Sは不動産ポータルサイトの2大巨頭になっています。
不動産探す人のほぼ100%どちらかのサイトを見ていますのでね。
HOME’Sは結構色々考えていて、固定費プランと反響課金制プランの2つを
用意してくれています。
1,2年ごとに色々変わりますね。値段はぼちぼち高いです笑。
なんかパノラマを撮ることを強制してくるのはなんでだろうな~~~?と
思っています。
皆様HOME’Sのパノラマって見ますかね?
お会いすることありましたら教えて頂けると助かります。
撮るのと入力するのがかなり面倒くさいので笑。
◇at home
ですが、実はこの会社が1番不動産会社と仲良いんですよね。
SUUMOやHOME’Sは東京に本社があり、営業する時と契約する時しか
私達の所に来ません笑。
(なのでほとんど不動産の現場の事はわかってませんよ)
at homeは「マイソク」と言う販売図面を作って不動産会社に交付するという仕事をしています。
週2回は会社に届けなくてはいけないので、at homeの担当は1番現場の意見をリアルにわかっています。
ただ彼らはあんまりインターネットの事をわかっていません。
ネットに物件載せる固定のプランがあるのですが時々営業してくれます笑。
at homeのネットはSUUMOやHOME’Sと比べるとやはり弱くなります。
見る人はそれなりにいるので一応載せておく、ぐらいですかね。
そんなに高くありません。
◇オウチーノ
ちょっと記憶曖昧ですがHOME’S出身の人かリクルート出身の人が始めたんじゃなかったかな、、、、
(すみません、確証はありません)
「中古」というジャンルに目を付けたんですね。
ためしに1回やってみたのですが問い合わせ来なかったのですぐに辞めてしまいました。
あまりちゃんとした統計はとれていないので何とも言えません。
そんなに高くありません。
◇ヤフー不動産
以前はat homeと連動しておりat homeに入力するとヤフー不動産にも載るので楽でした。
2014年からヤフーが独自で始めています。
やはりヤフーなので流入数は多いのですがあんまり問い合わせこなかったな、、、、、
多分ですが不動産に特化しているサイトになっていないからな様な気がします。
また変わるかもしれませんね。何しろ母体のヤフーが巨大なので。
金額はかなり安いです。たぶん今後値上がりすると思います。
◇E-LIFE
あんまり有名ではありません。
一応ポータルサイトあるので付き合いで1回やっただけでした。
チラシやHP制作の方がメインになってます。
◇自社HP
このサイト自体が自社HPですが、やはり皆これに力を入れるようになります。
上記に書いてあるポータルサイトは毎月大きい金額を払い、対価としてお客さんの問い合わせを貰います。
短いスパンならいいのですが、私たちの将来の資産としては何も残らないんですね。
ポータルサイトの懐にお金が入るだけになってしまいます。
(正直な不動産仲介の意見です)
自社HPでしたらサーバー、ドメイン、またはHP作った会社への維持費のみです。
ポータルサイトは書けないことも多く、自分たちの主張を伝えることも出来ないことが
たくさんありますが、自社HPの場合はお客さんに伝えやすくなります。
ただ普通に作っても「SEO」という検索エンジンの上位には行かないんですよね。
SEOで検索の上位に上がらないと誰も見てもらえません。
ここは非常に大事な所なので結構勉強しています。
(頑張りましたがSUUMO,HOME’Sより上に行くことは不可能でした。
なのでポータルサイトもある程度使うようにしています。仲良く仲良くですね笑)
◇チラシ
私達の業界用語で「単チラ」と言うのですが、
(たぶん単発のチラシの略だと思います)
これは本当にピンキリです。
チラシにかかる費用は
・デザイン製作費
・何枚刷るか
・新聞の折り込みに何枚入れるか
この3つの費用が基本かかります。
デザイン費用もピンキリですが、
(片面、両面刷る、カラーにするなど)
お金かかるのは何枚刷るか、何枚折り込みチラシに入れるかになるんですね。
チラシは本当に統計がとりづらく、何万枚まいたからといって必ず来るとは限りません。
少ない枚数でもたくさん来るときはありますが、それは値段が相場に比べて安く、
初公開の時になります。
(そういう物件ばかりだったら私たちも楽なんですけどね、、、、笑。
売主さんの利益を考えると少し高めの値段設定からスタートした方が良いですよ。)
チラシは10万部くらい撒くと中古車が買える金額位にすぐになってしまいます。
(正式な金額言えないのでちょっと曖昧にしてますがかなりの金額です)
怖いのが10万部撒いて問い合わせもなく、契約にもならない場合ですね。
もうこちらの立場としては大パニックです笑。
1番お客さん、仲介にとって無難なのは近隣のみにチラシを撒く、が
現実的な落としどころになるかと思います。
※チラシ撒きます、という仲介には気を付けてくださいね。
専任媒介辞めることになった時によくあるトラブルです。
◇合同チラシ
個人的にはこれは結構好きです。
現地販売をするときなどに1棟のみだった場合とか使ったりしますね。
10社前後から広告屋さんがお金を集めて月1回ぐらい10万部以上チラシ
撒いてくれます。
お客の立場からすれば気になった物件を載せている会社に問い合わせるという仕組みですね。
ネットを見ない人もいるのでご年配層に効果的な場合があります。
◇現地販売
これは昔も今も変わらず王道です。
家の前に待機しているので商品である家をすぐに案内できますしね。
お客さんの反応もわかりやすいです。
上にたくさん書きました「ネット」「チラシ」を使い、いつ現地販売を開催するのかを
告知していきます。
またコーンや看板などを使って矢印を作り、お客を出来るだけ呼び込むようにしていきます。
それなりに思い出ありますが、まず夏は汗だくになります。そして冬は手足の感覚がなくなります笑。
現地販売もですがお客さんが来るか来ないかさっぱりわかりません笑。
大体10時~18時の約8時間待機なんですが、一人も来ないこともかなりあります。
(去年現地販売したときは蟻がいたのでパンくずを粉にして、蟻が巣に持ち帰るのを見てました。
少年の頃の気持ちを思い出します笑)
「誰も来ないので今日は駄目でした。定時なので帰ります」
と上司に絶対に言えないのが不動産業界です。
「じゃあどうするの?」
と言われ働くしかない。会社に戻って夜7時から再スタートか~~~、と思いながら
働いていたころを思い出します。
◇ステ看
電信柱に貼ってある手法ですね。
あれは犯罪ですのでやめましょうね。
(詳しく書けません笑。ご興味ありましたらお会いしたときにお話しします)
◇紹介
私も何度かありますが、ご契約してくれたお客さんの友人の方がタイミングよく
不動産を買う、または売ろうと思った時に紹介してくれるケースですね。
私の事もある程度お話ししてくれているので、最初の入り口はとてもスムーズです。
私の場合ですが紹介いただけると本当に嬉しいです。自分の仕事ぶりや考え方を良い、と思ってもらえたから紹介が出るので。
その分超プレッシャーです笑。
紹介してくれたお客さんの顔をつぶすわけにはいきません。紹介してくれた方も
紹介した立場上気になります。
なので結論としましては
「責任もってしっかりやらないといけない」
という当たり前の結論になるんですけどね笑。
満足したお引渡しできると紹介した方も紹介された方も喜んでもらえるのは
普通に嬉しかったです。
◇まとめ
それなりに長い文章になりましたが不動産の広告費についてある程度詳しく書きました。
正式な金額は色々な制約があり書くことは出来ません。
お客さんにとっては全部が無料で手に入るネットやチラシの情報です。
裏ではこのような形でお金が動いていて、不動産屋がどのように考えているかを
それなりにわかりやすく書いてみました。
広告の仕組み、金額の仕組み、不動産屋の立場、広告屋の立場など少しぐらいでも
頭に入れておいた方が不動産でのトラブルが減るかと思います。
文字数4100文字書いていました。
原稿用紙10枚分ですね笑。
こういう地味な事をして広告費を削り、お客さんへの利益になるように
仕事しております。
他にも
「お客さんから山ほど出てきた質問」
「わかりやすい不動産用語」
「不動産一括査定のメリット、デメリット」
もご興味あればお読みください
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