86、覚えてる範囲で結構なので「水道(水漏れ)関係の修理、検査」した時のことを教えてくださいませ

過去に色んな買主さんをご案内しましたが、中古戸建、中古マンション共に
「水道関係」
の内容を買主さんから聞かれる時は目の色があからさまに変わります。

水道管などの故障は1番気になるんですね。
極端な話、家やマンションが傾くよりもシロアリ被害よりも1番気にされる方が多いです。

水道管は
「物」
です。
時が経過すれば経年劣化します。
現場の感覚ですが15年から20年経過するタイミングで何かしら水漏れしたり、水道管が故障したりすることが多いです。
それは仕方ないことです。

ほとんどの買主さんの場合は
「中古だからいずれ水道管の故障とかはあるんだろうな」
と理解されている方がほとんどです。
どうしても気になりすぎる人はほぼ新築戸建や新築マンションを購入します。

中古物件を購入する方は
「値段が安いんだからそこは仕方ない」
としっかりと理解出来る人です。

ただ
「現在水漏れしている」
「引き渡しが終わった後に水漏れがあったことを知った」
というケースは色々と問題が起きます。

世の中の人はほとんどそうなのですが
「水漏れしている家にいきなり住みたくない」
と思うんですね。
まあ、当たり前のことだと思います。
なのであからさまに水漏れしている場合や、トイレが故障していて水が流せないなどの場合は修理してから売却したほうが無難です。

そして
「水漏れがあった事などは素直に教えてください」
といつも売主さんに伝えています。
このサイトでもよく書いているのですが
「嘘」
を売主さんから伝えられると我々はもうどうしようも出来なくなります。
仮にですが
引き渡しが無事終えた

・引き渡しが終わってすぐに買主が買った不動産の水漏れが発覚した

・水道工事屋に修理をお願いした

・そしたらその水道工事の人はたまたま過去にこの家の水道修理をしていたベテランだった

・買主からしたら初耳

・買主は「騙された」を怒る

大問題になる

こういう可能性もあります。
このケースだと契約を結んだ際に
「付帯設備表」
を売主に記入してもらっています。
その項目の中に
「過去の水漏れの被害」
という項目があるんですね。
そして我々は
「素直に書いてください」
と何回も言っています。
その上で売主は自分の意志で
「虚偽の報告」
をした、となるんです。

この場合だと民法上の損害賠償の対象になります。
瑕疵担保責任免責での売買をしていても、責任を負う義務があるんです。
なぜかというと
「嘘をついたから」
が理由になります。

幸いにも我々はこういう経験ありませんが、世の中の不動産取引におけるトラブルでちょくちょく聞く話です。
なので
「嘘つかずに誠実にあったことをそのまま教えてください」
とはいつもお願いしています。
そうすれば、こちらも色々と対応できるんです。
「最初に買主に事実をちゃんと伝えるか」
が非常に大事です。

以前私が買い替えのお客さんで新築戸建を購入された方がいました。
その方の買い替えの理由が
「今住んでる中古マンションの自分の部屋の天井から大量の水が落ちてきた」
という、なんか嘘っぽいような本当の話です。
「天井が落っこってきた笑」
と表現されてました・・・懐かしいです・・・1年以上お付き合いさせていただいた非常に人が良いご家族の方たちでした。
(夕食もご馳走になったことあります)

厳密に言うと
・築30年ぐらいの中古マンション
・老朽化していた
・自分の部屋の上の階の部屋のお風呂場の床が腐っていた、老朽化していた。そして一部が崩れて下の自分の部屋が水浸し
・幸いにもそのマンションが契約している保険で修理費が賄えた(共有部分なので)
・金額は約280万円(この領収書も修理内容の記載も見せてもらいました)
・もう古いマンションは嫌だ、なので新しい家に住みたい
がお客さんの意向でした。

残債がなかったので、先に新築戸建を購入してから中古マンションの売却の流れになりました。
売却する際は当然ですが、この事実を買主に伝えます。
「過去に上の階から水が大量に落ちてきました。修理した際に280万円くらいかかったようです、その領収証や修理箇所の履歴などはお見せすることが出来ます。そして現状は水漏れはありません」
と伝えました。
この物件は古いマンションで、このような珍しい水道事故もあったのですが、立地が良く、23区内の徒歩5分以内ということもあり販売から2週間ぐらいで契約になりました。
ちょうどこの立地で探している方がいたのと、このような内容を気にしない方でした。
「自分で買った後リフォームするしね」
とも仰ってました。
それと不動産仲介、売主さん共に
「最初に不都合なこともちゃんと伝えてくれた」
という事も大きかったように思います。

良い値段での売却でした。
10年前にこの中古マンションを購入した金額とほぼ同じ金額で売れたんです。
(インチキしたわけではなく笑、ありきたりなんですがこのエリアの地価の上昇率が高かったんです、買うタイミングが良かったんですね)
売主さんは喜んでましたよ。
ちゃんと買主に事実を全部伝えた上で、瑕疵担保免責での売買なので引き渡し後も何も問題は起きませんでした。

最初にも書きましたが、覚えてる範囲で結構なので
「水道関係の修理、検査」
した時のことを教えてください。
起こった事実はもう変わんないんです。
そしてその起こった事実をやれる範囲で誠意をもってしっかりと対応していきましょう。
それが1番の良い売却方法だと思います。

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