【第5回】不動産売却の大手とは(有名な会社、現場の営業から見た感想)

2024年1月25日

【第5回】
お客さんから時々ではありますが
「大手ってどこの会社ですか?」
と聞かれる事があります。

「不動産流通推進センター2023不動産業統計集」
と言うのがあったので売り上げ順に見てみると
1位 三井不動産リアルティ
2位 東急リバブル
3位 住友不動産販売
4位 野村不動産ソリューションズ
5位 三井住友トラスト不動産
となっていました。
(以下三菱UFJ不動産販売、みずほ不動産販売、オープンハウス、積水ハウス不動産グループ、東宝ハウスグループ、三菱地所リアルエステートサービス、住友林業ホームサービス、大京穴吹不動産、大和ハウスグループ、大成有楽不動産販売グループ)

他に
「センチュリー21」
「ハウスドゥ」
「イエステーション」
についても聞かれることあります。
(後日フランチャイズの仕組みについて書こうと思います。
お客さんから見れば大手ではあると思います)

現場の感覚ですが
「不動産仲介大手」
と聞かれたら
「三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
「住友不動産販売」
「東急リバブル」
の3つです。
この3つが大手と言われてます。
(一昔前は三井のリハウスと住友不動産販売が2強と言われていました)

その次に来るのが野村不動産アーバンネット(野村不動産ソリューションズ)と三井住友トラスト不動産(旧すみしん不動産)。
野村不動産アーバンネットは大手の中では比較的新しい方の会社で、いち早くネットのHPに力入れた印象があります。
(ノムコムは結構長くやってるサイトの印象です)

この
「三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
「住友不動産販売」
「東急リバブル」
「野村不動産アーバンネット」
「三井住友トラスト不動産」
の5社が現場の感覚からすると大手です。
レインズと言う不動産屋だけが見れるサイトあるのですが、中古マンション、中古戸建、土地の情報を見てると売却の担当会社がこの5社になってることが圧倒的に多いです。

「売却に強い会社」
とこの5社はアピールしてますが
「確かにその通り」
とは思います。

それ以外ですとオープンハウスや東宝ハウスは売却よりも購入側の営業が強い印象。
大京穴吹不動産(旧大京リアルド)はマンション売却が強い印象。
三菱UFJ不動産販売、みすほ不動産販売は銀行案件(任意売却など)がちらほら出てる印象、などがあります。

今回の記事書いてて思うのは
「上に書いた会社の7割ぐらいは取引したことあるな」
と思いました。
当時一緒にやった大手仲介の営業との記憶が蘇ってきます。
懐かしい・・・・

お客さんからすればよくわかんないのは当然の事なのですが、不動産仲介業は
「共同で仲介する事が多い」
という業種です。

わかりやすく書くと仮に野村不動産アーバンネットの売却物件があります。
その物件を我々がレインズ見て購入検討してるお客さんに紹介します。
お客さんが気に入ると我々は
「購入側の仲介」
という立場になります。
野村不動産アーバンネットは
「売却側の仲介」
になります。
業界用語で
「分かれ」
「共同仲介」
「片手取引」
という言葉になります。

逆に我々が売却の依頼をを受けてる。
三井のリハウスの営業が当社に電話かけて案内の申し込みする。
三井のリハウスの営業が買主を案内して気に入る。
この場合だと三井のリハウスが
「購入側の仲介」
と言う立場。
我々が
「売却側の仲介」
と言う立場になります。

両方のパターン経験あるんです。
購入側の仲介として大手と契約したこともあれば、売却側の仲介として大手と契約したこともある。

契約から引き渡しまで2~4か月かかることが多いです。
その間先方の仲介とやり取りする事が多くなります。
そうすると人にもよりますが結構仲良くなるんです。
普通の話したりするようにもなったりします。

率直な感想ですが関わった大手仲介の営業は皆優秀でした。
人間的にも良い奴ばかりでした。

印象あるのは三井のリハウス、住友不動産販売、野村不動産アーバンネットの営業。
それと学生時代の友人が三井住友トラスト不動産(旧すみしん不動産)に新卒で就職したこともありよく愚痴を聞いてました。

大手の特徴としては大卒から入社するケースがほとんどです。
(時々中途の経験者がいる)
新卒の場合は学生時代の内に宅地建物取引士の資格取ることを命令されます。
(取れない場合は就職1年目に取るようです)

就職してから約6か月は研修。
全体研修があったり仕事教わったり、案内や契約の同行をしながら仕事覚えていく。

なので夏から秋ぐらいに初契約となるケースが多いようです。
一度ですが当社の売却物件を大手の新卒営業が客付けしてくれたことあります。
(初契約でした。大手のベテランがフォローはしてる)
最初の契約は大手でも大手でない会社の営業でも皆すさまじい緊張感になります。
変な話に聞こえるかと思いますが、大手の新人から仕事のやり方聞かれたりする事よくあるんです。
社風や会社のルールは違いますが契約のやり方は基本どこも一緒です。
初契約は応援する風潮があります。
なぜかと言えば皆その道を通ったからです。
あの緊張感、頭の中がパンクしそうな情報量、契約書読み続けてると声が枯れてくる・・・
不動産売買営業として通らなくてはいけない道なんです。

ある程度年数やってる営業は優秀なのが多かったです。
不動産売買営業の場合は極端に言えばですが
「接客」

「調査」
の2つの能力が必要です。

大手はどこも
「調査」
という能力に優れています。
「よく勉強してるな」
と思う事がたびたびありました。
勉強する癖がついてる印象でした。

ただ大手だけでなくどこの不動産会社も同じなのですが全員が良い奴ばかりではありません。
感覚的な物ではありますが
「6割しっかりやる、人間的にも良い奴」
「1,2割仕事出来ないのがいる、フォローがいないとかなり危ない」
「2,3割仕事出来るが人間的にかなり嫌な奴がいる」※ガツガツ系営業と言われる人達です
大手もそうですし他の人数多い営業会社もそのようなバランスになる事が多いです。
(ほんと稀にですが
「大手=超偉い」
みたいな態度取る大手不動産営業もいます)

そして大手の中でも大手があります。
住友不動産販売の営業が言ってたのですが
「リハウスには勝てない」
と言っていました。
大手の中でも大手は三井のリハウスです。
別格みたいです。

と言うのも大手なりの悩みがあるようで
「大手同士常に競合する」
とは言っていました。
(住友不動産販売、野村不動産アーバンネット、三井住友トラスト不動産の営業談です)

「大手客」
というジャンルがあるんです。
我々のような会社の所には問い合わせることはないお客さんの層があります。
契約の時に先方のお客さんともお会いするのですが、なんか
「お任せ」
という雰囲気があるんです。
大手に対しての安心感だと思います。

ただそのお客さんから依頼取るためには上記に書いた大手5社の内3~4社相見積もりしてるケースが多いようです。
大手だからこそ大手同士の戦いが常にあるのが大変だと言っていました。

そういう話聞いていたのである時三井のリハウスと共同仲介する時あり仲良くなったころに売却の競争について聞いてみたんです。
すると
「社内での成績上げないといけないのが大変」
と言っていました。
他社と言うよりは社内の方が競争あるような印象でした。

ありきたりな言葉ですが
「どこの営業も大変なんだな」
と思った記憶があります。

とはいえ昔と比べて大手も結構変わった印象あります。
現場からすると1番変わったのは住友不動産販売です。
10年以上仲介営業やってる人なら皆経験してるのですが
「住友不動産販売の帯どうなってんだ?」
と思う事があります。

不動産仲介の場合はある程度販売図面の書式が決まっています。
販売図面の上部分8,9割部分に物件の情報を載せて、1番下の部分は会社名や電話番号入れる。
その部分を紙で印刷して折り曲げる。
その部分に自分の会社の帯を入れて印刷する、という言葉ではわかりにくすぎる現場の裏側があります。
(説明が難しいんです)

どこも帯部分を変えやすいような図面にしてるんです。
でも住友不動産販売は独特の図面作っていて帯を変えにくいようにしてる。
他社と同じようにやると図面に住友不動産販売のマークとかが出るようになってるんです。
なので住友不動産販売の図面をお客さんに紹介する時は
「はさみ」
が必要でした。
これが結構手間なんです。

それが数年前ぐらいに他社と同じような帯を変えやすい図面になっていました。
また以前は
「両手率というのが評価の一部」
(買主、売主双方から手数料貰う事、そのパーセンテージ)
と聞いていたのですが今はそこまででもないようです。

一昔前だと大きい会社の中では
「仕事がきつい会社」
として住友不動産販売は有名でした。
(今はオープンハウスかと思います)

時代変わったな、と思う事がよくあります。
大手の営業の愚痴の中の一つに
「夜中にチラシ投函」
とかよく聞きました。
世の中がネット全盛になった事や働き方の変化によりそういう話聞かなくなりました。
女性の営業とかも大手では少しずつ増えてますし。

現場の感覚ですが大手はやはり強いです。
特に不動産売却の場合はかなりの強さを誇ります。
と言うのも購入側の営業の場合は
「商品」
を紹介できます。
その商品を紹介して
「見に行きますか?」
と言えるんです。

売却の場合は商品がありません。
モノがないんです。
判断しようにもよくわからない。
そうすると決め手の中の大きな要素として
「安心感」
があります。

大手の場合は知名度が抜群です。
家族や知り合いに大手の会社名を伝えたら
「あ、そこ知ってる」
となる割合が高いです。
逆に有名でない会社の場合だと
「どこそこ?大丈夫なの?」
となります。
この差は非常に大きいです。

また大手の営業マンは不動産の調査関連についてよく勉強してる印象です。
不動産調査を自分で行い、宅地建物取引士の資格も持ってるので自分で重要事項説明書を読む。
話してて
「勉強なるな~」
と思う事は多かったです。

じゃあ
「大手は完璧なのか?」
と聞かれたら
「お客さん次第だと思います」
にはなります。
お客さん自身の意向もありますし好みもあると思います。

「不動産売却の大手とは?」
について書きました。
不動産屋から見て大手と言われる会社は
「三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
「住友不動産販売」
「東急リバブル」
「野村不動産アーバンネット」
「三井住友トラスト不動産」
になる事が多いです。

マニアックな話なのですが大手の場合は大手以外の会社と契約書などが若干違います。
「FRK(一般社団法人 不動産流通経営協会)」
というのに大手は加盟してるんです。
なので契約書のルールなどがFRK仕様になります。
大手と仲介する時はそういうのも知っておかないといけない部分の一つです。

上記の会社とは何度も仕事しました。
「競合でもあるのですが現場で一緒に仕事する営業は仲間のような感覚でもある」
それが不動産仲介業の現場でもあります。

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