【第4回】不動産業者が不動産一括査定やってみた(比較、どこがいいのか?)

2024年1月15日

【第4回】
不動産一括査定を以前やってみました。
とは言っても個人のお客さん視線ではありません。
お客さんが問い合わせた先にいる不動産業者目線です。

以前も書きましたが我々不動産業者の場合は問い合わせが来るたびに10,000円~15000円の支払いになります。
仮に売れなくても、連絡付かなくても支払わなくてはいけない契約です。

余談ではありますが不動産売買営業は一括査定使う事はありません。
また良識ある以前不動産業界に勤めていた元不動産営業も使いません。
なぜなら
「費用が発生する」
と言うのを知ってるからです。

一括査定のサイトで
「元不動産営業」
みたいな人間が何かしら
「ここ使いました」
みたいなコメント見るときがありますが憤りを感じます。
一括査定サイトから記事の依頼で
「問い合わせ来るように良い事書いてください」
と言われたか
「アフィリエイトで金稼ぎするために書いてる記事」
というのはすぐわかるんです。

その結果
「無料で査定してくれるし、別に売らなくてもいいんだ」
という個人のお客さんが一括査定サイト申し込みます。
すると各不動産会社の営業が電話なりの対応します。
だがお客さんは電話にも出ない。
そもそも問い合わせ欄に
「電話不要」
「電話かけないでください」
「メールで査定書だけください」
と書いてあることもよくあります。

一切の連絡がつかなくても不動産屋は一括査定サイトの会社にお金支払わなければいけません。
不動産会社は一括査定サイトの会社にお金払います。
そのお金は赤字です。
その補填しなくてはいけません。
営業会社の場合は
「営業に売れ」
という命令になります。
一括査定サイトの無駄にお金払った分取り返さなくてはいけないんです。
その結果帰れない、休日出勤、ガン詰めが日常茶飯事の世界になります。

同業としてかわいそうだと思います。
一括査定サイトの利益や自称不動産業界にいたらしい記事書いてる人間の利益になるためだけに無駄なお金支払わせられ、職場で精神いたぶられる原因にもなる。
(そもそもですが本当の売買仲介営業経験者なら自分で査定します)

一括査定サイトの会社にも何度か言ったことあるのですが
「ビジネスの基本は皆が喜ぶ事。
満足度がなければ人は良い仕事出来ない。
一括査定サイト会社、個人のお客さん、そして不動産会社の3つが満足できるような形を目指さないといけないんじゃないですか?」
と言いました。
ですが今も変わってないですし今後も変わらなそうな印象です・・・・

今回は
「不動産業者が不動産一括査定やってみた」
について書いていきます。
忘れてる部分あるのですが過去に合計で6,7社使った気がします。
話を色々聞いた会社入れるとおそらく15社前後だと思います。
率直な感想、経験談書いてみようと思います。

一括査定サイトの会社からの営業電話かかってきた

約10年ぐらい前だと思います。
会社にある一括査定サイトの会社から電話がかかってきたんです。
話聞くと
「1件の問い合わせで1万円(税別)」
との事でした。

お客さんからすれば相場わからないのは当然の事なのですが
「売却の依頼」
「会って訪問して査定できる」
「他社との競合はある」
という条件でしたら
「そんなに高くない広告費」
となります。
(ケースバイケースですが不動産売買の場合は1件の問い合わせが2,3万ぐらいすると言われています)

今のと違いまだネットの情報がそこまでない時代でもありました。
やってみないとわからない部分あるのでとりあえずやってみたんです。

結果としては最初の5件誰とも電話繋がりませんでした。
「おとり」
という言葉があります。
架空の人間が適当な家の住所を謄本から取得して適当なメールアドレスや電話番号を用意する。
そして問い合わせる。
5社に問い合わせれば不動産一括査定の会社は5万円の売り上げになります。

そんな印象に問い合わせでした。
問い合わせと言うよりは
「これ迷惑メールだろ」
と思った記憶があります。
1件向こうから迷惑メール送られてくる。
すると支払いが1万円。

この時点で一括査定の会社に文句は言いました。
謝られるのですが
「支払いは支払いなので・・・」
と言われます。
そして
「もう少しすればよい反響来るかもしれないです」
と言われました。

不動産一括査定サイトに登録すると他の一括査定サイトの会社から営業電話よくかかる

不動産一括査定に登録すると
「新着会社」
に登録した不動産会社の名前が出ます。
個人のお客さんからすればどうでもいい所だと思います。
ここを1番見るのは
「同業の不動産一括査定サイトの会社」
なんです。

不動産会社が登録した

売却意欲あるようだ

うちでも契約してもらえるかもしれない

という考えです。
本当によくかかってきました。

不動産一括査定サイトの会社は登録会社数が欲しい

以前も
「不動産一括査定サイトの会社は不動産屋ではない」
と書きました。
言い換えると
「登録してる不動産会社がないとビジネスとして成り立たない」
となります。

どこの不動産一括査定サイトの会社も「うちは強い」「質は良い」と言う

おそらくですがお客さんの立場から見ると
「不動産一括査定サイトの会社が不動産会社を管理している」
ようにも見えると思います。
「不動産会社がお願いして不動産一括査定サイトの会社に掲載させてもらってる」
ような印象あるかと思います。

実際は全然違います。
不動産業者が客です。
お金支払う側です。
なので不動産業者は
「金(成約)にならないのならやる理由はない」
「本当に売却の依頼取れるの?」
「そもそも会えるの?」
「電話もつながらない、ただ査定書送るだけなんか赤字にしかならない」
などを不動産一括査定サイトの会社に言います。

そうすると大体が
「うちは強い」
「質は良い」(ちゃんと売却する人が来る、と言う意味です)
など言います。

色んな会社試してみた

通算で5,6社の一括査定サイト使ってみました。
結論から言うと
「どこがいいのかわからない」
でした。
もっと言うと
「どこの会社も悪かった」
という印象です。
(もちろんやめるときは一括査定の会社の担当に理由聞かれるので素直に言います)

やめた後もいまだに営業電話かかってくる

いまだにですが一括査定の会社から電話営業かかってきます。
以前使っていた一括査定の会社です。
営業用語で
「フルハン」(古い反響の略)
「掘り起こし」
という言葉があります。
昔の反響簿を元に新人が電話営業の練習かねてかけてくるんです。
その気持ちは同じ営業としてわからなくはないのですが
「一括査定の会社の営業が1番しつこい営業になってるな」
とはよく思います。

一括査定の会社が不動産屋を注意する力はないと思う

一括査定のサイト見てると失礼な不動産会社を
「排除します」
「イエローカード出します」
みたいな文章見たことあります。

先程も書きましたが一括査定の会社らの営業電話の方がしつこいです笑。
不動産営業から見てもけっこうかかってくる割合ですし。
そのIT営業会社に個人のお客さんが
「あの不動産会社が電話ずっとかけてきてしつこいです」
と言っても・・・・たぶんですが何も変わらないと思います。

それに現実的な話ですが一括査定サイトの客は
「不動産屋」
です。
不動産屋が支払う事でビジネスが成り立っています。
一括査定サイトの会社からすれば長い付き合いにしたい会社です。

そして一括査定サイトから問い合わせた個人のお客さんは言い方悪いですが一括査定サイトから見れば
「今後利益出す事ない人」
になります。

「どっちを優先する」
となった時は間違いなく不動産屋の肩を持つシステムです。
なぜなら個人のお客さんは無料です。
1円も払ってません。
今後金銭を生む可能性はゼロに近いです。

それに不動産一括査定サイトの会社はおそらく100社超えるぐらいあると思います。
その会社が嫌なら
「他行けばいいや」
と不動産屋はなります。
立場的には一括査定サイトの会社が不動産屋を引き留める構図です。

排除される可能性あるのは
「明確な宅建業法違反が見つかった時」
だと思います。
「営業の態度が気に食わない」
「電話攻勢が凄い」
「圧迫された」
などは一括査定サイトの会社は特に動かないと思います。
(一括査定サイトの会社も不動産屋から見てもバリバリの営業会社ですし)

自社HP(納得不動産売却)と一括査定サイトの比較(丁寧にゆっくりやると他に取られる)

以前1年ぐらいかけて統計取った時があります。
「一括査定サイト約50件の問い合わせで1件の売却依頼頂けた」
「納得不動産売却のサイトでは4件の問い合わせで1件の売却依頼頂けた」

あまりにも違いすぎる差だったんですね。
一括査定の問い合わせも納得不動産売却の問い合わせも同じやり方で対応しました。
にもかかわらずこの大きな差。

一括査定サイトやって思ったのは後日書きますが
「スピード勝負」
「がつがつさが必要」
とはよく思いました。
丁寧にゆっくりやると他に取られるんです。
そのような事もあり一括査定サイトはやらなくなりました。

まとめ(一括査定サイトは本来便利なツール)

不動産売却一括査定サイトは本来は便利なルールだと思うんです。
個人のお客さんが無料で利用できる。
集客のノウハウに弱い不動産屋がお客さんと会って接客できる。
その結果不動産一括査定サイトの会社も不動産屋からお金貰える。

こういう形だと理想だと思うんです。
今の状況だと
「一括査定サイトの会社は売れなくても利益出る仕組み。
個人のお客さんは無料。
不動産屋は広告費だけ支払うだけ」
というケースになりやすいです。

本来査定は不動産屋が現地に行って見てみないとわからないものなんです。
ネットの発達と当時に現在はだ誰でもある程度の金額は簡単に査定できる時代になりました。
ただ実際に言ってみないとわからないことや売主さんの意向を聞かないとこちらが判断できない事も多くあります。

ちゃんと売却考えてる人と会えた上で他社の営業とかに取られてしまう事は営業としては仕方ない事なんです。
機会が平等の時は営業の責任です。
大いに反省すべきですし、その後営業としての能力伸ばしていく糧にもなります。

ただ会う事も出来ない、電話もつながらない、そもそも残債があまりにも多すぎて売れる不動産ではない、全く売る気もないと言う場合ですと我々不動産屋はどうしようもないんです。
不動産業は成約になって初めてお金頂ける業種です。
頂けない場合だとやっていけなくなります。
無料で査定する気はないんです。
査定の先に
「売却する可能性があるから査定できる」
になります。
(査定だけなどでしたら別料金貰わないとただ働きになってしまうんです)

「一括査定サイトの会社がやり方変えてくれたら面白いのに」
とはよく思いました。
実際一括査定サイトの会社の担当にも言ったことあります。
「不動産屋の支払金額を増やす。
その代わり一括査定サイトの会社の方で売却の意思がしっかりあった上で売れる不動産持ってる人、を選別する。
査定だけの人は有料制にする。
その問い合わせを不動産業者に渡す。
各不動産業者がお客さんに会えるようにする。
営業ががつがつしないように全部の不動産会社が会った後にお客さんが判断する仕組みにする」

一括査定は不動産だけでなく車や引っ越しなども基本同じ仕組みだと思います。
「早い者勝ち」
「やってもん勝ち」
の仕組みになってるんです。
なぜなら営業側は広告費として支払いが決まってしまってる。
取れなければ赤字になる。
だとするとやるしかない。
このような心理になりやすいです。

営業も焦って仕事したくない人がほとんどなんです。
ただ一括査定サイトの場合だと焦らすようにもなってしまいますし、お客さんとじっくり話せないまま契約を進めてその結果
「そんなの聞いてなかった」
ともなりやすくなりますしトラブルにもなりやすいです。

一括査定サイトは本来悪い物ではないと思います。
比較して決断するの大事な事ですし。
ただ
「誇大広告」
「いまいち真実味がないSEOライター」
「現場経験あるふりしてる記事書いてる人」
「ネット会社の利益優先主義」
などがこういう状況生んでるように思います。

「不動産業者が不動産一括査定やってみた」
というテーマで今回記事書きました。
一括査定サイトに問い合わせた後の向こう側の不動産屋の立場です。
面白く読んで頂ければ幸いです。

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