シロアリ被害がある家(戸建)の売却の場合

2015年5月11日

シロアリ被害のあるお家を仲介したことはあります。
購入(買主)の仲介の場合もありますし、売却(売主)の立場での仲介もしたことあります。
なので買主売主それぞれの希望や不安などもわかります。
最初に言ってしまいますが、シロアリがある家の仲介は実は意外に簡単なんですよね笑。
ポイントは
「ややこしい可能性のある買主には売らない」
これがなんだかんだで1番だとは思います。
その説明書いていきます。

買主の立場の場合、シロアリがいる、または薬で駆除はしているが過去にシロアリの被害があった、などど聞くとほとんどの方が購入をやめます。
理由としては
・家が倒壊するんじゃないか?
・傾くんじゃないか?
・修復する時に費用がかかるんじゃないか?
・またシロアリが発生するんじゃないか?
と当たり前の理由が出てきます。
正直言いまして私もシロアリがいる家には住みたくありません笑。
という理由でほとんどの方が購入をやめるのですが、世の中広いんですよね、、、、笑。
シロアリ気にしない人がいるんです。
さすがに現在傾いているとかですと辞めてしまいますが、現在売主さんが住んでいる状態で何年間も問題なく住んでいた、という場合だと結構前向きになる方がいらっしゃいます。
本当に面白いな、、、、と思うんですが、
「シロアリの被害がある家です。購入した後は自己責任になってしまいますよ」
(※瑕疵担保免責の場合)
と何回も言うんですが、やはりぶれない笑。
本当にこういう方もいらっしゃいます。

次は売主の立場ですが、売却の相談などしている最中に売主さんに色々聞きます。
その中の一つに
「シロアリの被害にあったことはありますか?」
と聞くのですが
「実は、、、、昔あったんですよね」
と時々言われます。
やはり多くはないので私もびっくりはしますね。
ちょっと不謹慎な言葉になりますが仲介の立場からすると逆に感謝の気持ちです。
これは
「シロアリの被害があった、でも隠していた、そのまま買主に引き渡した、買主からクレームが入る」
この流れになった場合は私たちも売主さんを守ることは出来ません。
なぜなら私たちも騙された、と言う立場になります。
民法や宅建業法の話になってしまいますが、「瑕疵」という法律用語があります。
瑕疵は「傷、欠陥」などの意味がありますが、不動産の場合はわかりやすく言うと
「家の不具合」みたいな意味です。
「建物に問題ありますか?」
「建物が壊れている所ありますか?」
それについて素直に答えて頂いて素直に話していただければ何の問題もありません。
ただ不具合あるところや、故障があるところを隠す事によって売主の利益になる場合があります。
シロアリのケースはまさに当てはまるんですよね。
売主さんからするとシロアリの被害があると、その建物は価値が大きく下がります。
売れる金額を増やしたいためにシロアリの被害を隠す。
そういう売主とは正直関わりたくありません。
そのような形で手数料頂きたくもありませんしね。
なので素直に全部言っていただける方が逆に色々な対応しやすくなります。

※ただ1番良いのは「土地」として売りに出してしまった方が無難かな、と思います。
昭和の頃の建物は「布基礎」と言いまして、簡単に説明すると床下見たときに地面が見える建物ですね。シロアリが出てくるケースはほとんど布基礎でした。
(シロアリ専門業者ではないので正直そこまで詳しくありません。
シロアリの家ばかり売っていないのでね笑)
最近の建売はほとんどが「ベタ基礎」と言って床下の地面の部分がコンクリートになっています。
引渡し前にはシロアリの駆除対策もしていますのでね。最近の建物は昭和の頃に比べて多くないかと思います。

シロアリ被害がある家の売り方で1番良いのは
「瑕疵担保免責」
にすることです。こうしておくと引き渡しが終わり後で買主さんから
「シロアリが見つかった」
と言われても法的に責任を負うことはありません。
(※シロアリの被害があったことを隠すと話は別です。絶対に嘘はつかないようにしてください)
金額はどうしても下がってしまいます。
(特に建物の評価は0円近くになるケースが多いです。築浅はそれなりに評価残るかもしれません)
私が思うに1番売却するのに良い方法は
「土地」「戸建」
両方のパターンで売却の募集するんですね。
以前シロアリの被害がある戸建の売却したときにはこのような方法を取りました。
そうするとまず土地を探している人が見る機会が増えます。
また中古戸建を探している人が見る機会も増えます。
3か月位かかりましたが売値からの値引き無しで売却することが出来ました。
ちょうど同時期に
「土地として買いたい」
「戸建として買いたい」
という方が2組現れたんですね。
両方共少し値段が指値(値引きの事)があったのですが、
「2組申し込み入っているので高い方に売ります」
と言えるようになるんですね。
うまく競争になる事によって売主さんの利益を増やすことが出来ました。

色々書きましたが、シロアリの被害があっても売ることは出来ます。
ただ隠す事と嘘は絶対に辞めてください。
後々本当に深刻なトラブルになりますし、そういう考えの方の仲介は私達もしたくありません。
(申し訳ないですが、人としてどうなの?と思います。)
また最初に書きました
「ややこしくない人に売る」
が1番良いです。というか
「シロアリの被害がある」
とちゃんと公表しますと、比較的
「購入後は全部自己責任。その代り安いのは条件だ」
みたいな人が多くなります笑。
お引渡しする時ご契約する時も買主さん、売主さん気持ちよく取引出来ますしね。
「シロアリの被害があった、でも隠すことなく出来る限り高く売る方法見つけたい。」
という方でしたら、お問い合わせください。
一生懸命色々な提案いたします。

 

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