ゴミ屋敷は破産、公売、競売、任意売却になる人が多い
2018年1月15日
不動産業界長くやる事でわかることもあります。
その中の一つに
「ゴミ屋敷は破産、公売、競売、任意売却になる人が多い」
というのがあります。
私自身多く見ていますし、他社の営業などの聞いてもこの割合は非常に高いです。
初めて見たのはもう10数年前になります。
私が買主さんに買って頂いた物件なのですが
「任意売却」
の物件でした。
銀行に対しての返済が出来ず、また役所からも固定資産税などの滞納もしている売主さんでした。
部屋を初めて見たときに
「ゴミ屋敷だな・・・」
と思うくらい部屋が散らかっていたのをよく覚えています。
任意売却になる物件だったので、価格が安かったので買主さんは買う事になりました。
引き渡しの時にもう一つ印象的だったのが役所の人間が銀行にいるんですね。
課税課の人間です。
銀行員だと思って名刺を渡したら役所の人間だったので少しびっくりしました。
なぜいるかというと・・・
「とりっぱぐれしないように、確実に税金が回収できるように」
が理由です。
まだ私も若かったので、なんか複雑な気分でしたね・・・
それ以降も色々な任意売却の物件や、競売の物件などを見てきたリ関わったりしてきましたが、かなりの高い割合で部屋が散らかっている・・・というよりは世間一般的に
「ゴミ屋敷」
と呼ばれるような物件になっていることが多いです。
色々考えさせられましたが・・・
そういう売主さんは大体が
「お金の管理」
も出来ない方が多いんです。
「部屋が散らかっている=お金の管理も出来ない」
なので
「貯金がいくらあるのかもわからない」
「ローンの返済もいくらかわかんない」
「固定資産税の支払いがいくらかもわかんない」
となってしまう事が多いです。
きつい事、厳しい事言っているのは重々承知です。
ですが・・・その人たちの事を真剣に考えてあげると
「早めに銀行や役所の支払いをなくして次に進ませてあげる」
というのが最善の道だと思います。
他に残された道は破産か、親類からお金を貰うことぐらいしかありません。
もう一つ怖いというか難しいのが
「公売」
という内容になります。
公売は役所がするものです。
不動産を役所の意志で自由に売る事になります。
(主に固定資産税の滞納、謄本に~~市、~~区から「差し押さえ」という文章が書かれます)
固定資産税を滞納する方はローンを借りている方の場合は銀行のローンも滞納していることがほとんどです。
一度こういうケースがあったのですが、最終的に
「公売」
になってしまいました。
銀行と役所の担当者がそれぞれ支払額などを相談しあうのですが、このケースの場合は役所に優先権があったらしく、いきなり公売になりました。
(銀行、役所それぞれに確認しましたがケースバイケースらしいです、銀行の方が優先権があることも多いとの事でした、その場合は任意売却できます)
公売になると売れた不動産の金額から通常は固定資産税の滞納金額が支払われるのですが・・・銀行のローンの金額も多いために、どのような割合になったのかは最終的にはわかりません。
売却活動する時間はそれなりにあったのですが、お部屋がかなり汚く、残債も多かったため価格も下げる事も出来ずに売れる前に役所の方から公売になってしまいました。
凄く些細な事なんですが、部屋は綺麗にした方がよいと思います。
私もそこまで綺麗好きではありませんが、片づける意識は持っています。
部屋が綺麗になっていると、色んなことが整理できると思います。
お金もそうですし、考え方も整理されていくと思います。
お金が無くなって返済できなくなってしまった場合、そしてもうどうしようもなくなったら、一回リセットされるのも大事だと思います。
次に進む場合は持っていくものなどは全部持っていけません。
でもその時に
「本当に大事な物」
がわかると思いますし、
「なぜこうなってしまったのか?」
としっかりと自問自答できると思います。
それは生きていくうえで大事な反省だと思うんですね。
起きてしまったことは仕方ありませんし、もう2度と戻らない時間です。
反省すべきことはしっかりと反省して次につなげる事が
「前に進む」
事だと私は思います。
厳しい事も書きましたが、次に進むための参考になれば幸いです。
失敗はちゃんと認めて反省して諦めずに前に進むことが大事だと心から思います。
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