69、前面道路の私道で持分を持っていない

前面道路が私道の場合で
「持分を持っていない」
というケースはないようで結構あります。

1つ例を挙げて書いてみます。
・前面道路が私道
・前面道路が「位置指定道路」を取得済
・誰が見ても普通の道路
・謄本を取得すると私道の持分は全くもっていない、別の人が持ってる

こういう土地の場合は、現地に見に行くと
「なんも問題がない土地だな」
と思うくらい
「道路も普通、住宅街としても普通」
と思う場所です。

唯一ないのが
「私道の持分」
なんですね。

このような場合にまず考えるのは
「位置指定道路」
になります。
位置指定道路は国が認めた道路なんです。
(役所の道路課に行くと位置指定道路の図面貰えます)

国が認めた道路なので、建築基準法に対しても問題ありません。
家が建ちます。
なので国の立場としては
「家建ててもいいよ」
となるんです。

ただ
「銀行」
は別の見方します。
「前面道路は位置指定道路なので私道、その私道の持分は持っていない。、
すると将来的にこの土地は再建築できなくなる土地になるのではないのか?」
と思うんです。

このケースは私が
「買い側の仲介」
として仲介したことあります。
結論から言うと、当時
「みずほ銀行」
で問題なく融資してくれました。
大きい銀行ですよね。

少し記憶あいまいですがただ
「三0東0U0J銀行」
とかは融資してくれなかったんです。
(曖昧なので伏字にしました)
金融機関によって評価分かれるんです。

前面道路の私道の所有者から取得した
「私道使用承諾書」
があったことは非常に大きかったです。
一部ですが、その書類の条件を書くと
・私道敷地部分を無償で通行させていただく事。(車両含む)
・依頼人関係者が私道敷地部分を無償で通行させていただく事。(車両含む)
・私道敷地部分に埋設されている給水管、排水管、ガス管等ライフライン(施設管を含む)の切り替え、親切に伴う掘削、
接続分岐及びそれに関する工事及び工事関係者の無償通行(車両含む)を了承していただく事、
・~~様がこの私道を第三者に譲渡する場合は、譲受人に対し、この承諾書の内容を引き継ぐものとします。

少し前の記事にも書きましたが
「隣地の所有者次第」
な面もあります。
この承諾書の署名があるかないかで、価値が変わってきます。

このケースの土地の価値はやはり通常の土地に比べて落ちます。
ただそこまで落ちないんですね・・・
よほど今後銀行がルール変えない限りは、ローン出してくれる土地でもあります。
(銀行がローン出すのと出さないので価値は大きく変わります)

人気のエリアで駅10分ぐらいまでだと結構売れていく土地です。
このようなマイナスな土地の説明をしても、値段さえ噛みあっていれば気にしない人は本当に気にしないのもこの土地の特徴です。

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