61、計画道路にある土地の場合(事業化決定していなければそこまで問題はありません)
この2つの言葉は覚えておいてください。
「計画道路」
と
「事業化決定した道路」
です。
お客さんの中にはご自分で調べたり勉強したりして
「この土地計画道路内みたいなんですけど大丈夫ですか?」
と聞かれることが過去それなりにありました。
最初に書きますが
「将来計画道路がどうなるかはわかんないです、でもたぶん大丈夫です」
が答えです。
理由書いていきます。
色んな場所で不動産の調査をしました。
いつも思うんですが
「どこでも計画道路はあるな」
と。
計画道路と事業化決定した道路を簡単に説明すると
「計画道路は今後道路を作りたい、けれど道路作るかは決定していない」
「事業化決定した道路は今後時間かけて道路作る」
という意味です。
言い方変えると計画道路は今後
「事業化決定しないで、道路作らないかもしれない」
という言い方も出来ます。
何十回も調査するとわかるんですが、計画道路は大体
「昭和40年前後」
に計画されていることがほとんどです。
私は当時生まれていないので、その頃の事はわかりませんが、おそらく
「交通の便が良く、渋滞もおきない、そして区画整理された街並みを作りたい」
という当時の人たちが思い描いていた理想があったんだと思います。
道路作るのは大変です。
お金もかかります。
そして立ち退きしてもらうにはお金が必要です。
それに基本的に皆引っ越したくはないんですね笑。
家やその地域に思い入れある方はお金では動きません。
そうこうしている間に時間が過ぎた。
そうしたら計画道路上に住んでる人たちが山ほど増えた。
「これはどうしようもないな・・・」
と国は思ったんだと思います笑。
色んな計画道路見るとわかるんですが、
「住宅地のど真ん中」
にあることも多いです。
「こんな所に道路出来るの?」
と見ると思います。
23区内などでは、密集地に計画道路があることも多いです。
「この計画道路を事業化決定したら、この計画道路沿いに住んでる人どうすんだろ・・・?
お金持ってる人達が多いから、弁護士や医者、上場企業の役員などの法律詳しい人たちが色々言うだろうな・・・
そういうのをまとめる役所の担当者が自分だったら・・・絶対やりたくないな」
と調査するたびによく思いました笑。
現実問題としてはおそらくですが、国(国土交通省)も
「道路の優先順位」
というのがあると思います。
なので
「住宅地にある計画道路は後回し」
になる可能性はかなり高いと思うんですね。
実際問題昭和40年から現在ですと50年以上経過してます。
100%とは言えませんが、今後道路作る可能性は低い計画道路がほとんどです。
逆に
「事業化決定」
してる道路の場合は、道路作ります。
役所の
「都市計画課」
(エリアによっては違う名称だったりします)
という場所に行くと、そこの担当者が計画道路や事業化決定した道路を教えてくれるんです。
(その書類も貰えます)
あまり多くはありませんが、事業化決定している土地の場合は国が買うことになります。
そうすると個人の方への販売はなかなか難しいです。
(注文住宅建築したい人が土地を買う、建築する、その数年後建て壊ししなくてはいけなくなるので)
自分の土地を調べてみたら
「計画道路内だった」
とわかってもそこまで驚かないでください。
場所にもよりますが、現実問題として買主は気にする人は気にしますが、気にしない人の方がほとんどです。
不動産の契約の際にも
「計画道路」
を記載する欄があります。
買い主に対して伝えなくていけない宅建業法のルールの一つです。
変な不動産屋でなければ、このような事実はしっかりと買主にも伝えたうえで契約するので、取引終わった後も問題は起きません。
計画道路、事業化決定した道路について書きましたが、正直なところ
「調査してみないとわかんない」
が本音です。
書ききれないくらい色んなケースあるんです。
よく聞かれる内容、調査すると良くある事、だけ書きました。
売却の依頼頂けましたらしっかりと調べて、売主さんにご報告してわかりやすくご説明します。
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