宅地建物取引士の勉強方法、一発合格

2017年8月29日

ちょうど今年で私が宅地建物取引士の資格を取って5年になります。
とはいっても当時は宅地建物取引主任者という名前でしたけどね。
数年前に今の名称に突然変わりました。
(弁護士とか税理士とかと同じ「士業」にしたかったのかな・・・と思います)

業界ではこの資格持ってる人の事を
「主任者」
とか
「宅建持ってる」
とか略して言う事が多いです。
最近は
「取引士」
と言う人もいますが・・・どうも慣れないですね笑。

私は現在業界12年目です。
7年目の時にこの資格を取りました。
それまでは資格持っていなかったので宅建持ってる先輩や上司に重要事項説明書を読んで貰っていました。

取得しようと思って理由は単純です。
「持っていた方がいいのか?持っていないの方がいいのか?」
の2択の質問を自分に問いかけてみたときに
「持っていた方がいい」
となったからです。
それに自分で重要事項説明書読みたいというのもありました。
(他にも事務所にいる5人に1人は宅建持ってないといけない、とか色々プラスなことはあります)

現場の正直な意見を言います。
営業の場合は持っていても持っていなくてもそこまで差はありません。
なぜかというとこの資格を持っているからと言う理由でお客さんは不動産を購入したり売却してくれるわけでは全くないからです。
宅建持っていない契約をいっぱい出来る営業もいますし、宅建持っていても何か月も売れずにやめていく営業なんか山ほどいます。
ただ先ほども書いたように
「重要事項の説明」
に関しては宅建持ってる人の独占業務です。
資格がないと説明してはいけないんです。
やるとわかるんですが、この説明難しいんですね。
意味をわかって説明出来るようになるのには最低でも3~5年ぐらいかかります。
難しいので色々と勉強しなくてはいけない。
そういうのもあって宅建持ってる人の方が勉強癖がつく感じはあります。
かくゆう私がそうでした。

今回の記事は
「宅地建物取引士の勉強方法、一発合格」
です。
この資格目指してる方は不動産業界を目指している方や、現役の方が多いと思います。
少しだけですが最初に現場でどういう風にこの資格が使えるか書いてみました。
その方がイメージ沸くかな・・・と。

さて・・・昔を思い出してみます。
正直忘れてる事の方が多いです。
なぜなら
「もうあの勉強はしたくない」
と思ってるのでね笑。

私は厳密には宅建の試験は2回受けています。
1回目は入社1年目の時に会社の命令で無理やり受けさせられました。
一切勉強せずに受けた試験の結果は
「12点笑」
マークシートで4択の50点満点の試験で12点。
50を4で割ると12.5。
自分は12点。
「確率悪いな」
と思いました笑。
正直全然やる気なかったです。

そして7年目の時に
「取らなくては」
と真剣に思いました。
過去に勉強するチャンスはあるっちゃあるのですが・・・
営業しながら週ほぼ6日働きながら試験勉強する力は自分にはありませんでした。
(体力がもたないです。でもこの条件下で合格する人もいたりはします)

不動産業界で働いてるとathomeから
「宅建の5点免除」
という講習会の誘いが毎年来ます。
これはちょい忘れてしまいましたが、
「2日間の講習で合格すると宅建の試験で最後の5問が正解になる」
というものです。
この講習には行きました。
2日間缶詰でしたね。
(不動産業界にいる人はこれ受けておいた方がいいです。結構でかい。)

確か春ぐらいにこの講習を受けました。
その後一切勉強してません。
試験が10月の中旬位。
私の場合は9月から真剣に勉強はじめました。

こんなこと書いていいのかわかりませんが、この1ヶ月半はほぼ仕事してません。
中途半端に仕事するとたぶん自分の性格上試験に落ちるのがなんとなくわかってました。
そして私達の給料形態は
「お客さんから仲介手数料頂けなければ0円」
という給料形態です笑。
(もう8年ぐらいそんな感じでやってます。)
自分を少し追い込みました。
「給料0のリスクを背負ってるんだから絶対に1回で受かんなくてはいけない」
と。

自分の周りには宅建持ってる人間が多いので色々と勉強方法聞きました。
そうすると皆同じこと言います。
「過去問やれ」
と。
自分は過去問10年分と参考書3冊、問題集3冊を本屋で吟味して買って勉強しました。
資格の学校とかは行っていません。
独学で勉強はじめました。

勉強はじめた時点で私はそれなりな不動産経験者です。
でも・・・よくわかんないんです。
初めての方よりは文章や用語の意味がわかるとは思いますが、
「現場で使う知識」

「試験に受かる知識」
は全然違います。
言っていいのかいまでもわかりません・・・
「宅建の勉強の知識は現場では5%も使う事はない」
というのが自分の感想です。
まあ・・・仕方ないんですけどね・・・
(独立するようになると民法とか業法を勉強したのが役にたつ傾向にあります)

せっかく勉強するので理解しながら勉強しようと思いました。
数十時間ぐらいやって思ったのは
「無理だ」
と思ったんですね。
だって・・・
「映画館はどこに建つのかなんか興味ないし、今後も使わない」
と思うんです。
(勉強するとこの意味わかります)

宅建の勉強ジャンルは大きく分けて
・民法
・法令上の制限
・宅建業法
になります。
点数を取りこぼしてはいけないのは宅建業法。
そして
「よく出来てるな~~~」
と思うんですが、難しく何を言ってるのか、何が言いたいのか、何を伝えたいのか、がさっぱりわからない謎の日本人が書いたような暗号のような用語の
「民法」
を勉強しないと試験に落ちるような仕組みになってるんですね・・・

法令上の制限と宅建業法はどちらかというと暗記。
民法は頭の中で関係者の権利関係を並べなくてはいけない・・・
理解に凄い時間かかりますし、そもそも全部理解できないような内容。
でも勉強しないと落ちる・・・
ここでつまずく人が多いと思います。
一応受かってるんで言いますけど、
「民法逃げたら落ちちゃうよ」
とアドバイスはします。

勉強の仕方は
・参考書じっくり理解しながら読む
・合わせて問題集をやる。
・過去問をひたすらやる、答え合わせをする際に合ってるところ、間違ってるところをちゃんと理解する。
これだけです。
自分が勉強した時間は約170時間でした。
そして今でも言うんですが
「勉強してる95%の時間はただつまんなかった」
と言ってます笑。
(ストレスで6つぐらい顔にできもの出来ました)

ただつまんなければつまんないほど思うんです。
「もう2度とこの勉強はしたくない」
と笑。
1番のモチベーションはこの気持ちになっちゃいましたね。

勉強するうえで過去問は大事です。
過去問10年分をひたすら何回も何回もやりました。
大事なのはさっきも書きましたが
「合っていることと間違っていることをちゃんと理解すること」
これに尽きると思います。
なんだかんだでこういう資格系の試験は毎年傾向似てますし、
「ちゃんと理解してる人が正解に辿り着く」
というのが試験を作る側の考えのはずです。
10年分の過去問やってると今でもそうだと思うんですが1,2問は全く同じ問題、解答が出てきます。
(ひっかけたりするときもあるのでご注意を)

勉強している最後の方はもう
「この勉強を仕事に生かす」
とかは一切考えませんでした。
時間がかなりある人や、すごく頭の良い人ならゆっくり勉強するのも良いかと思います。
ただ私の様に時間の制限ある人は途中から完全に割り切って
「試験に受かる」
という目的に切り替えた方が良いと思います。
(不動産は突き詰めていくとキリなくなりますしね)

試験数日前には過去問(10年分)の正解率が95、6%になりました。
5点免除があるので45問やると43問正解して2問ぐらい間違える感じです。
それでも不安でした・・・

試験当日は・・・情けないんですけど吐きました笑。
プレッシャーもあるんですが、さっきも書いたように本当に宅建の勉強が嫌だったんでしょう。
「もう2度と仕事の意役にたたない知識を勉強したくない」
と心から思いました。
それが悲しくも最大のモチベーションでしたけどね笑。

試験受けて問題を初めて見たときに
「やばい、落ちた」
と思いました。
よくわかんなかったんですよね。
過去問にない問題ばかり出ました。
(当たり前っちゃ当たり前です)

途中で諦めて、
「やれることだけやろう」
と思い自分なりに一生懸命考えてマークシートを塗りつぶしました。
試験終了になった時は
「なんかもうどうでもいいや」
とふてくされたのを覚えています笑。

その後家に帰ってしばらくすると各学校の正解速報などがネットで出てきます。
答え合わせしました・・・
数社確認しました・・・
何回見ても・・・受かってるみたいなんですね笑。
確実には喜びきれないけど、すごくうれしかったです。
「もうこの勉強しなくていい」
と笑。

正式な結果としてはなぜだか知らないんですが5点ぐらい余裕がある状態で受かりました。
民法の正解率が半分ぐらい。
宅建業法が点数取らなくてはいけないのに意外と間違えてる。
そして理由は不明なのですが法令上の制限が満点。
(映画館建てられるところとか勉強するの捨てたのに笑)

この話は久しぶりに思い出しました。
今となれば思い出すこともない話です。
久しぶりに宅建の話題に触れる機会があったので書いてみました。

あくまでも私の意見ですけど、過去問を中心に
「合格すること」
をメインに考えて勉強したほうがいいと思います。
不動産の現場に長くいますが、試験勉強と現場の仕事はほぼかみ合う知識はありません。
業界に入ってから覚える方が良いと思います。
(大変ですけどね)

今私は宅建持ってる不動産屋です。
正直特別な意識は全くありません。
合格率15,6%の試験ですが、そこそこ難しいけど、ちゃんと勉強すれば取れる資格だとは思います。

私はずっと現場の人間です。
直でお客さんとお話して信頼頂いて、ちゃんとやることで対価をして仲介手数料を頂き、そのお金で生きてきました。
これもよく言うんですけど
「宅建持ってる営業だからと言って信用しない方がいいですよ」
とはよく言います。
私含めてですけどね笑。
勉強の知識と仕事の知識は大きく違います。
資格持ってるのは大事な事ですし、ちゃんと勉強してきた証拠でもあります。
でもそこだけで判断するのは危険です。
ちゃんと人間を見極める事は大事な事だと思います。

あ、一つだけ自分自身をフォローさせてください。
さんざん
「宅建の勉強はつまんない」
と書きましたが、それは事実です笑。
ですが現場での調査とかの仕事の勉強は好きな男です。
成長意欲はあるタイプではあります。
自分をフォローしてみました。

たまにはこういう話題もいいかな・・・と思い書いてみました。
これから試験勉強する方頑張って下さい。

それと興味ある方いたら不動産の用語集作ってますので読んでみて下さい。
現場目線からの用語の説明です。

わかりやすい不動産用語集

※ファイナンシャルプランナー(FP)も一応持ってます。
そっちの勉強の方が楽しかったな・・・
ただ今ではもう名刺にさえ記載してません。
趣味で勉強したみたいなもんですね。

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