78、中古戸建の場合は査定が難しいです(建売と注文住宅だと購入時の値段が2倍くらい違うこともあるので)

中古戸建の査定は難しいです。
中古戸建は大きく分けて2パターンあります。
「建売を購入して方が売却するパターン」
「注文住宅を建築した方が売却するパターン」
の2パターンです。

建売の場合はエリアにもよりますが、
・パワービルダー系(建売を大量生産している会社)の建物として売れる値段価格は1200万から1500万。
・少し良さげな建売会社は1500万円から2000万円
・高級系の建売だと2000万円~3000万円
新築時に実際売れる値段としてこれくらいになることが経験上多いです。
(建売が実際に売れた値段から土地代を引くとこれくらいになることが多い)
※約30坪の建物として書いています。

注文住宅の場合は人によります。
多いのは大体が
「2000万円から3000万円かけた」
と言う人たちです。
(注文住宅を建築する際の諸経費、外構費用など含む)

そして結論から書きますが
「建売で購入し人たちのほうが売れやすい」
のが事実です。
理由を書いていきます。

建売の場合は
「大量生産された建物」
です。
同じような仕様に同じような外観。
注文住宅の様なこだわりはあまりありません。
その代わり
「そのエリアの中で安い新築を購入できる」
というメリットがあります。
その近辺で注文住宅を建築する方と比べると
「1000万円~1500万円」
ぐらいの値段の差になるんです。

例を挙げると、ある人はで建売(パワービルダー系)を購入した。
価格は3500万円。
お隣の方は土地を購入して注文住宅建築した。
総額5000万円。
(両方とも土地30坪、建物30坪とする、ローンは全額銀行から借りる)

そして10年経過した。
両方の家が
「売却をする」
事を決める。

そうするとまず確認するのは
「ローンの残債」
仮に建売購入した方は1000万円返済終わっている。
残りは2500万円。
注文住宅の方は1000万円返済終わっている。
残りは4000万円。

両方の物件がスーモに掲載される。
両方とも
・駅からの距離
・土地、建物の大きさ
は一緒。
金額は2500万円と4000万円。
「どちらが欲しいですか?」
と中古戸建の買主に最終判断求めると、ほぼ
「2500万円の中古戸建」
となることが多いんです。

「中古市場」
は注文住宅や新築を欲しいと思わない人たちなんですね。
「価格」
が1番の要素です。
(新築と中古が同じ値段なら皆新築買いますけどね笑)

きついこと言いますが注文住宅の方の場合は売れないことが多いんです。
理由としては
・残債が多い
・間取りがこだわりすぎてて一般向きじゃない
・自分がお金かけてこだわった建物なので安く売る気になれない、プライドが高くなってしまう
・中古で出す価格よりも近辺にある新築の建売のほうが安い

エリアにもよります。
土地の坪単価が150万円超えている23区のエリアとかだと、そこで販売する建売会社はほぼ
「高級仕様」
が多いので、注文住宅と値段があまり変わらないこともあります。
(こういうエリアだと安い建物は売れにくいんです)
注文住宅でも余程相場からかけ離れていなかったり、とんでもない間取りをしていなければ売れていきます
(2階建て150㎡で2LDKとかですね笑、時々あるんです)

それ以外の場合だと注文住宅は売れにくい傾向があります。
(売れないで任意売却になることも多いんです)

注文住宅の売却検討してる方にはきついこと書いて申し訳ありません。
というのもこういう相談を過去に何回も受けているのですが、正直どうしようもないことが多かったんです。
1番の理由は
「残債」
です。
売れる価格よりも1000万以上高い残債お持ちの方が結構いらっしゃいます。
そして
「持ち出し」
と我々は言うのですが、
(売った時に手持ちの現金から足りない分を払う事)
その金額をお持ちでないこともあります。

色んなパターン考えるのですが、1番良い方法は
「売らないで今のお家に住んだほうがいいですよ」
が1番の答えになることがほとんどです。
不動産屋としては失格ですが笑。

注文住宅の方は一つの目安として
「今周辺に出ている建売よりも残債が安い金額になっているか?」
を確認してくださいませ。
それが一つの売却できるか出来ないかの目安です。

逆に注文住宅でも売れやすいケースは
「なかなか出ない良い場所の土地」
「そこまでこだわりの強くない4LDKのリビング広い間取り」
「購入時に頭金を2割以上入れている」
などです。
先ほども書きましたが、土地単価が高い高級エリアの方が売れやすい傾向があります。

中古戸建について色々書きました。
建売と注文住宅は購入時に値段が大きく違います。
2倍くらい値段違うこともよくあるんです。
「じゃあ結局はいくらなの?」
と聞かれると
「買主が購入した値段」
という何とも言えない、いい加減な答えになってしまいます笑。
でもそれが不動産の取引なんです。

※1つの目安として覚えていただければですが
「30坪の新築戸建は約1500万円」
と計算する事がそれなりにあります。
(銀行などの担保評価の計算する時など)

先ほども書きましたが
「正直売れる値段はわからない」
のが本音です。
正直過ぎて申し訳ないですが、いつもそう思います。
ある程度の売れる金額はわかりますが、細かい数字まではわかりません。
だとすると
「1番良い方法はなんだ?」
と思うんです。
そうすると
「まず少し高い値段で出して、様子を見ていく」
が1番良い方法だな・・・と思うんです。

わからないことを
「わかる」
と書くよりは、
「わかんないんです」
と書いてその理由をちゃんと書いたほうがいいな、と思いながら書いています。
その方が経験的にお客さんに喜んでもらえるし信頼していただけます。

中古の戸建を売却考えている方はご検討くださいませ。
素直にお話ししますし、お客さんにとって1番良い方法を考えていく不動産屋です。

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