マンションの杭打ち会社を施工会社へ確認する方法

2015年10月24日

昨日
「旭化成建材杭打ちマンション非公表、今後は?」
について一生懸命書きました。
そしたらなんと本日
「旭化成が3040件のマンションについて公表する」
とのニュースが・・・・

方針を一転、旭化成側が情報提供を始める

神奈川県横浜市のマンションが傾いている問題で、「杭(くい)」のデータ改ざんをした旭化成建材の現場代理人が過去に関与した1都8県の41件の建物名が公表されなかったことについて、旭化成側は国交省の指示を受け、これまでの方針を一転し、調査対象となっている3040件について元請けの施工会社への情報提供を始めた。

旭化成側は、安全性に問題があると分かるまで物件の管理者などに連絡しないとしていた方針を一転し、3040件について元請けの施工会社への情報提供を始めた。26日までに全ての物件について連絡を終えたいとしている。
↑10月23日NHKより一部抜粋

一日で昨日と話が一変しましたね。
ですが公表するしかないと思います。
今後もどうなるかわかりませんが、なんか
「日本のマンションで安全なものはどれなんだ?」
という空気になってますしね。
旭化成もそうですが、三井不動産、三井住友建設、あまり出てきませんが日立、
そして国土交通省も皆が落としどころ、またはゴールが見えていない気がします。
我々不動産仲介も今後の中古マンションを取引する際に
「杭打ち会社の公表は今後どうするんだ?」
となってますし、この後書きますが、杭打ち会社を嘘の報告されたとしたら
今後の責任問題はどうなるのかな?
なども考えたりします。

さて旭化成は来週26日(月)までに施工会社に過去の杭打ちしたことに対して報告するそうです。
ここ数日で私達が関わっているマンションを何件か
「旭化成建材が関わっているマンションなのか?」
と確認した所、
「旭化成建材は関わっていない」
との報告を受けました。
一応やり方を書いてみます。

マンションお住まいの方で普段1番に関わるのは
「管理人室にいる管理会社の管理人」
になるかと思います。
ですが管理人に聞いて、しばらくすれば返答がくるかとは思いますが、
1番良いのは
「施工会社に直接電話する事です」
分譲会社(売主)は今回の傾斜事件の様に、2次下請け、3次下請けなどの事までは
わかっていません。
直接下請けに発注しているのは基本「施工会社」なので、そこに電話するのが
1番良いかと思いますし、旭化成建材も
「施工会社に連絡する」
と言っているみたいですしね。

聞き方としては
「現在~~~のマンションに住んでいるんですけど、今回のマンション傾き事件で
自分のマンションがどうなっているか不安なので教えてください」
でも良いと思います。
さすがに不動産業界に携わっている人は今回の問題について気になっているかと思いますし、
変な対応は出来ないのでね。
・・・ですが時々変な使えない人が電話に出たりします笑。
そうなると
「いったい何の用ですか?」
「それをあなたに教える意味は何なんですか?」
みたいなのがいるんです。
ちょっと考えれば電話する人の意図や意味はわかるんですけどね、、、、
そんな場合にはこう言ってくださいな
「ですから現在マンションが傾いている問題がありますよね。
自分の住んでいるマンションの杭が足りなかったり、データが改ざんされてたりしたら
非常に価値が落ちるんです。
その可能性が100%ないのなら資料もいりません。
そのかわり書面上であなた様に
【今後マンションで不具合が起きたときは私と会社が全責任を負います】
などの署名、捺印した書類をいただきたいです。
それでもよろしいですか?」
などですかね笑。
(ちょっと怖くてすみません。これくらい言わないと仕事を適当に考えている
人間が時々いるんです。)
たぶん大丈夫ですが、こんな話法も覚えておくと良いですよ。
ちなみに今回調べたときの施工会社は良い対応してくれました。

現在私の周りでは旭化成建材が杭打ちしていないマンションのみです。
ですが日本全国で3000件以上関わっているのでそれなりな確率で、杭打ち会社が
「旭化成建材」
という物件は確実に出てきます。

そして私が考えているのが
「旭化成建材が杭打ちした物件は今後告知事項になるのか?」
なんですね。
告知事項は通常不動産仲介の中では
・事件
・事故
などの重大な事柄により、不動産の価値が落ちる。
それを伝えないと告知義務違反により損害賠償、処分の対象になる、
と言うのが基本です。

仮にですが一例を作ると
(例)
旭化成建材が杭打ちしたマンションを売却する。
傾きなどは問題なかったので買主に報告しなかった。
数か月後買主が
【旭化成建材が関わっていると知っていたら買わなかった。責任とれ!】
と損害賠償の請求をしてきた。

また今回の施工会社への電話で思ったのですが、
(例)
マンションを売却するにあたり、施工会社に電話して旭化成建材の杭打ちしたかどうかを
尋ねた。担当者は「使っていない」と言った。
買主が見つかり無事売却が終わる。
しばらくすると買主から連絡があり
「旭化成建材が杭を打っているじゃないか!」
と怒りの連絡。
施工会社に再度よくよく確認すると
「違う物件の資料を見て報告していた」
というミスが発覚。
その場合は不動産仲介の調査ミス、または売主による瑕疵担保責任の負担が必要。
訴えられた不動産仲介、売主は施工会社、そして今回の原因を作った旭化成建材を
許せなくなる。
後に訴訟問題となる。
この時の責任は誰になるのか?
過去に同じような判例があるのか?

・・・などなどと色んなことが本当に頭に浮かびます。
三井不動産のマンションが傾いた事や、データの改ざんの後だと今後あり得ることに思いますしね。
仲介の仕事は基本
「あらゆることを想定する。そしてそのリスクを最初に潰しておく」
という能力は絶対に必要です。
そのような力がないと、この高額な不動産と言う仕事は務まりません。
リスクを良い意味で全部なくしておくと、お客さんは何の心配もなく、
買った後も、売った後も今後問題起きません。
その為に必要なのはやはり
「納得」
という言葉なんですね。
良いことも悪いことも時間かけてしっかりとわかりやすく説明する。
そうするとお客さんは納得してくれますし、信頼もしてくれます。
なのでこのサイトも
「納得して不動産を埼玉県で売却する」
という意味を込めて、そのままですが
「納得不動産売却」
という名前にしています。

※もう一つの
「ゼロさいたま」
はさいたま市、または埼玉県で新築戸建を仲介手数料0円で買える意味を込めて名前を
ゼロさいたまにしました。
気が付かれたかと思いますが私は全く名前を付けるセンスはありません笑。

話戻します。
色々書きましたが今後杭打ち会社を確認する際には注意して確認してください。
1番良いのは確認した時に
「10月2?日15時45分、~~施工会社の担当~~さんに旭化成建材を使用していない、
との報告を受けた」
などど記載しておくことです。
(相手の担当者の名前を確認する事がポイントです。
ある程度の証拠になりますし、相手もしっかりと責任持つようになりますよ)

嫌な印象受けた方いたらすみません。
私が不動産の調査などをする時などは、このような意識でやっています。
仕事でミスしたくないことは勿論ですし、宅建業法の罰則もあります。
ですがこういう風にしつこく、厳しく仕事すると後々問題が起きないんです。
問題起きないことはお客さんにとって非常に非常に良いことだと思ってます。
業界10年以上になりますが、結果として1回も大きなトラブルはありません。
運が良いこともあると思います。
今後トラブルおきないか?と聞かれたらわかりません。
ですがトラブルが起きないように前もってかなりの想定をして、リスクを潰し、
真剣に動くことは今後も変わらないでしょう。

今回の傾斜マンションの件で改めて色んなことを考えさせられます。
甘いこと言いますが、
「皆穏やかに生きれたらいいのにな・・・」
と思うタイプでもあります。
トラブルないことはお金より大事なことも多いです。
自分の考えも少し書いてみました。
参考にして下さいませ。

追記

10月24日ですがまた状況が変わりました。

10月23日朝日新聞
旭化成建材、一転して情報提供始める 杭施工3040件

旭化成建材は22日、過去10年間に杭を施工した3040件の都道府県別の数を公表したが、
「個別物件の公表は迷惑を掛ける。データ上安全とわかれば連絡はしない」
として物件名は明らかにしなかった。

国交省には全国の自治体から
「国から善処を命じて」
「せめて公共施設だけでも教えてくれ」
といった苦情が会見直後から殺到。
「住民が不安、怒りを抱いており、払拭(ふっしょく)に万全を期す」(石井啓一国交相)
と対応を改めさせた。

3040件の元請けの建設会社は1千社以上あり、旭化成建材は23日、調査対象かどうか連絡を始めた。26日までに終えるという。マンションの場合、建設会社から売り主を通じて管理組合に通知され、住民は自分のマンションが調査対象かわかる。公共施設や商業施設などは、建設会社が直接、管理する自治体やビル所有者に伝える。

一方、旭化成建材は建設会社、売り主と協力して物件ごとのデータ偽装の有無を調べ、11月13日までに国交省と住民側に結果を報告する。3週間の期限は国交省と調整して決めたといい、
「間に合わせる」(旭化成広報)
としている。
データ偽装があれば、現地でボーリング調査をして安全性を確認し、所在地の自治体にも連絡する。
↑10月24日朝日新聞の記事を一部抜粋

自分が書いた1週間の記事を少し見直してみましたが、なんか1日経つと状況が全部
変わってたりしますね。

やはりといいますか、世の中のマンションに住んでいる人からの不安はとてつもないものです。
26日(月)までに旭化成建材が売主、施工会社に報告、その後施工会社から管理会社、
または管理組合に連絡、その後入居者へ連絡がいく、との図式になるようですが・・・・・
どうなるんですかね?
話が二転三転し過ぎているので、数か月以上たたないと今後の報告性が見えない気がします。

昨日書いた
「マンションの杭打ち会社を施工会社へ確認する方法」
のこの記事はあまり必要なくなると思います。
今後何かあった時の参考にして下さい。
そのかわり
「旭化成建材が関わった3040件の杭打ち」
についてはかなりの大事になると思います。
今後は住んでる入居者が
「傾かないのか?大丈夫なのか?補償してくれるのか?損害賠償は?」
などと確実に思いますしね。
そして現在
「パークシティlala横浜」
では三井不動産からの
「買い取り」
の提案が出ているそうです。
2006年以降で1番高い時期だった金額での価格提示・・・・
との事ですが、今後他の3040件の不動産に対してはどのような
補償をするのか?
先が見えなくなりますね。

また新たな動きがあって、私の時間があるときにしっかりとした内容を
書こうと思ってます。

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