不動産仲介会社の物件の囲い込み

2015年7月20日

「物件の囲い込み」
という内容の記事があったので書いてみようと思います。

「物件の囲い込み」とは簡単に言うと不動産会社が物件を自社でしか
扱えないようにして、利益を独占させるようにする手法です。
正直な所業界では「囲い込み」という言葉は使いません。
私たちが言うのは
「隠す」
「他社に扱わせない」
「有止め(難しいですよね、この言葉笑」
「お話入っています」
(超有名キーワードです。仲の良い不動産屋に聞くと熱くなる人多いですよ)
「広告させない」
レインズに載せない」
ですかね。
わかりやすいように先日売却の依頼を頂いたお客さんとの会話の内容を
書いてみようと思います。
微笑しながら読んでくれたら幸いです笑。

マンションの売却を頂いたんですが、その時の私の説明ですが、
「こちらのマンションの売却依頼を専任媒介で頂きましたので、
レインズに登録します。
1週間以内に登録しないと後々揉めてしまったときにこの契約書の
日付が証拠になるので登録しなくてはいけないんです。
ほんとは登録しなければ独占で扱えるので両手に100%出来るんですけどね。
登録した後はSUUMOやHOME’S、自社HPなどの媒体に載せます。
他社から問い合わせの電話が来て「図面下さい」などを言われても、
ちゃんと「お話入ってます」と言いますのでね。
お客が一人も見にも来てませんし、買いたがってるお客も一人もいませんが自分たちの脳内で勝手にお客がいることにしてますから。
そうすれば他社は紹介できませんしね。
しつこい仲介会社には
「だからお話入っているので扱えません!」
とちゃんとブチ切れますから。
証拠はないんで大丈夫です。
「お話入っている」といえば後で揉めたときも勝手な作り話作れば問題ありませんから。
最大限の努力を持って物件を隠すことに努め、両手にします。
また査定書などには一切書いてもいませんしお話もしませんが、
「他社への広告掲載は100%不可」にしています。
これは他社のお客が「欲しい」と言ってしまうと、我々が両手に
出来なくて非常に困るんですね。
売主さんからすると不利益ですけど、私たちの両手の方が断然大事です。
大丈夫です。その辺の説明は売主さんには一切しませんから。
また2週間に一回の報告ですけど、他からの会社の案内や広告掲載を不可にすることで誰も見に来ません。
そうすると売主さんは
「この価格じゃ売れないのかな」
とこちらの思う壺なんです。これを1,2か月続けると売主さんは値段を下げたくなりますもんね。
そうするとこちらの狙い通りです。
安い物件に生まれ変わってくれるので、買主が見つかりやすくなるんですよ。
そうすると集客や営業もしやすくなり、大した能力がない営業でも両手にできるので仲介手数料が2倍に出来るんです。
上司も嬉しそう。
会社も嬉しそう。
買主さんも良い物件を見つけて嬉しそう。
売主さんも
「なかなか売れない物件を売ってくれてありがとう」
と思いますしね。
他社の案内や広告不可にしたことは秘密ですけど黙っていれば良いですもんね。
そうすれば皆幸せな取引できますし。
・・・・・・・・・・・・・・とですね。
こういう風に私がしたらどう思いますか笑?
色々とはしょっていますけど基本的に不動産業界はこういう売却することが多いんですね。
なぜこのようなこと知っているのかというと、売却、購入両方の仲介を長年やってきたからです。
私達はHPに書いてあるように
「出来るだけ高い方法」
で売主さんに売却してもらいたいと思っています。
そうすることで売主さんが喜んでくれるとうれしいですし、私達も
良い仕事したな、と思うんですね。
両手の可能性はかなり減るのでお金持ちにはなれませんけどね笑」

多少脚色してますが、普通にこんな話は出来ます。
売主さんに隠す必要ないんですね。
真面目に仕事してますし、誠意をもってやっているんでね。

「物件の囲い込み」という業者レベルではほぼ使わない言葉の説明を書いてみました。
ちなみに上の内容は過去の経験を色々と混ぜた実話ですよ笑。
(業界にいる人なら良く分かる話です)
売却の際は皆さん気を付けてくださいな。

※私事ですがこの記事の内容は同業者が見ると「苦労したんだな、、、」と
思う内容です。ある程度長い期間仲介やった人でないとわからないんでね、、、
なんか大変だった頃を書いていて思い出してしまいました、、、、
懐かしいですね。

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