下見(物件を見る、物調、写真撮影)

2021年3月8日

一つ前の記事で
「販売図面(マイソク)の見方と帯について」
を書いた。
まずは図面をちょい見れるようになるのが最初の仕事。
そしておそらくだけど
「物件見てこい」
「写真撮ってこい」
が会社からの命令になる。

自分がいた会社では物件見ることを
「下見」
または
「物調(ぶっちょう)」
と呼んでいた。
(個人的には
「下見」
を言うほうがしっくりくる)

下見ははっきし言って
「楽」
です。
おそらくだけど
「下見しながら写真撮ってこい」
と言われるケースがほとんどだと思う。

不動産屋にドキドキしながら入社する。
「どんなきつい仕事なんだろう?」
と思っているのにする仕事は
「車に乗って物件見て写真撮るだけ」
の仕事。
「こんなんでいいの?」
と自分は最初に思った。

下見は大事な仕事なんです。
写真撮影する事で
「会社のHPの質が良くなり反響が増える」
という意味合いも大きいんだけど、不動産仲介営業は
「物件を知ってる」
というのはとても大事。

販売図面だけだととうしても
「6割くらいの情報」
しか得られない。
実際に行ってみると
「イメージと全然違う」
という事もしょっちゅうある。
例を何個か挙げると
「お墓が物件の近くにある」
「目の前の家がゴミ屋敷」
「上り坂だったり下り坂だったり」
などなど・・・
不動産の販売図面は基本
「広告のルール」

「宅建業法」
に乗っ取った内容に沿って記載する。
言い方変えると
「それ以外は書く必要ない」
となる。
お墓なんかは正にそれ。
ほとんどの人からすればお墓が見える物件は
「嫌」
となる。
でも法律上お墓が近隣にある事は特に問題ない。

物件を実際に見てるとお客さんに紹介する時に
「パワー」
がこもるの。
見てない物件だと説明する時にパワーがなくなる。
逆に見てる物件だと
「内装はこんな感じ」
「周辺はこんな感じ」
と力強く言える。

下見する1番の理由は
「売る為」
なのね。
売る為には
「案内」
が必要。
案内するためには
「追客(ついきゃく)※メール、LINE、電話をする事
が必要。
やるとわかるんだけど追客する際に
「物件を自分の目で見てる場合」
だと
「案内取れやすくなる」
んです。

それと実際に接客するとわかるんだけど
「宅建で勉強する内容は全くと言っていいほど必要ない」
のが現実。
お客さんから聞かれないよ。
「法令上の制限と宅建業法どっちが得意ですか?」
みたいな質問とかはね笑。
(宅地建物取引士の勉強してるとこの意味わかると思う)

実際の現場でお客さんが知りたいのは
「予算ににあった自分が気に入る物件」
になる事がほとんど。
そうすると
「お客さんが望んでるエリアの予算にはまる価格帯の物件は全部知っておく」
と言うほうが大事。

最初はそれくらいの意識で良いと思います。
細かく言えば
「土地の形による価格の根拠」
とか
「売れ筋の間取りはなんだ?」
とかも意識しながら見たほうがいいけどね。

新人の場合はやっぱり
「300件」
位は見たほうが良いと思う。
それくらい見るとなんとなく
「相場観」
がわかってくる。
300件見てる間に見た物件が終了していく。
そうすれば
「売れた価格」
がわかるようにもなってくる。

お客さんは
「不動産のプロ」
ではないんです。
だから
「不動産の事よくわからない新人の時の方がお客目線に近い」
とも言える。
だから不動産営業は新人でも売れやすくあるのも事実。
(一歩間違えるととんでもないトラブルになりやすいのも新人ではあるけど笑。
ちゃんとした会社ならそこはフォローしてくれるはず)

販売図面を持ちながらお客さんに紹介するイメージを持って下見してください。
何もわからない新人が出来る事ってそれくらいだと思う。
でも
「とても大事な仕事」
ですよ。
先輩方やベテランはそういう時間取れないから、
「今市場に出てる物件を見てる数は少ない」
のよ。
新人は逆に時間あるから物件数は見てる。
その経験値は
「強み」
になるの。
最初にも書いたけど
「物件見てないベテランの営業マンが紹介した物件」

「いっぱい物件見てる新人の営業マンが紹介した物件」
の場合、新人の方は
「案内取れる確率」
は高いのよ。

案内出来れば実際に会うことになる。
直接話せば
「契約できる可能性は上がる」
のね。
逆を言えば新人の時はそれくらいしか出来る事ないのよ。

それと下見する時は
「売る為に下見する」
という意識がとても大事。
最初に書いたけど下見は
「楽」
なんです。
上司もいないし、周りから干渉されることもない。
そうすると
「下見をいい加減にする」
ようになりやすくなる。
でもいい加減にやってるとその後
「結果」
に出るのよ。
「いい加減な下見してる人」

「ちゃんと下見してる人」
の結果の差が出る。

下見する時は明確な意識を持ってちゃんと下見してください。
その積み重ねがその後の人生大きく変わると思う。
「誰も見てないところでちゃんとやってるのか?」
という意識がね。

下見はとても大事な仕事ですよ。

■他にも色んな不動産営業関連の記事書いてます。
興味ある方はこちらも読んでくださいな。

不動産営業の覚えることや実際の現場の話(新人、転職する人にもわかりやすく)

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